DSQUAREDのスニーカー

我が家の掟 -贈ってはイケないもの-


久々のブログ更新。早いもので2013年の12分の1が終わり、もうすぐ2月。一年でもっとも冷え込む時期の到来だ。今年の冬は『絶対にパンツの下にタイツは履かない(※屋外作業が2時間以上続く場合を除く。)タイツは甘え。』という誓いを立てたため、これからが私の正念場である。

チョコレート

それはさておき、2月といえば『バレンタインデー』。日本では、女性が男性に贈り物(主にチョコレートなど)を贈り、ついでに愛の告白をするという年中行事である。私にとっては、仕事場から徒歩の帰り道、黒髪ストレートでバーバリーチェックのマフラーをした身長157cmくらいの可愛い娘が、『前から気になってました』なんて言いながら電柱の影からチョコと恋文を持って現れないかな、と妄想する季節である。

毎年のことではあるが、この時期になると『何か欲しいものある?』と訊いてくる優しい妻。例年なら、その問に対して、彼女に経済的な負担は強いたくないという思いから、『欲しいものは別にない』と答えみたり、新しい iMac とか DUCATI GT1000 とか BVLGARIのアショーマ など非現実的な価格のものをシャレで回答していた。それにも関わらず、毎年、彼女なり考えて私の心をくすぐる贈り物をしてくれる妻には本当に感謝しているし、妻が選んでくれた贈り物そのものも嬉しい。

バレンタインに限らず、誕生日、クリスマスなど大切な人に贈るギフトを、相手の欲しいもの訊かずに選ぶのはなかなか度胸がいることであると思う。これを気に入ってくれるのだろう か、これは既に持っているんではないんだろうかなど、ある種、博打みたいなものだ。そう考えた時に、毎年妻にこんな博打をやらせていたのかと思うと、少々申し訳ないと思った。やはり贈りたい人に欲しいものを訊いて、欲しいものをプレゼントすることがベストであると思う。ということで、今年は欲しいものを伝えようと思った。それは靴である。

先々シーズンに一目惚れをして購入したJOHN LAWRENCE SULLIVANをのスニカー。ほぼ毎日履いているため、ソールは磨り減り、幾度となく繰り返される脱ぎ履きでヘトヘトになってしまったかかと部分、靴としての限界点が見えてきたため新しい靴が欲しいと思ったのだ。

しかし、ここで我が家の掟が立ちはだかった。

『好きな人、大切な人に靴を贈ってはならない』

という掟である。つまり、私は妻に靴を贈ってはならないし、妻は私に靴を贈ってはならない、ということだ。

パンツェッタ・ジローラモ私が専門学校に通っていたころ(当時22歳)、当時付き合っていた彼女に意気揚々と靴をプレゼントしたことがあった。『女性に靴贈るオレ、イタリア人みたいっでカッケー』と思い込み、半ば自慢げにその話を専門学校のクラスメートに話した際に

『なんで靴なんて贈ったの?彼女さん、その靴履いて他の誰かのところへ行っちゃうよ。』

と突っ込まれた。ただの迷信だろうと思っていたが、1か月後、当時付き合っていた彼女は『あなたのことがあまり好きではなくなった。』という非常に生々しいセリフを残して、本当に他の誰かのところへ行ってしまったのだ。この教訓を糧にできたのが、先の我が家の掟である。

今年は妻に欲しい物を伝えることができ、煩わしい思いをさせなくてもすむかなと思ったが、この鉄の掟により、またもバレンタインデーの贈り物に関して妻を悩ませねばならなくなったと思うと少々心苦しい。が、妻と離れ離れになるよりはマシだ。そんなことを思いながら、某通販サイトで自腹で靴を購入する私であった。

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